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今月のトピックス

栄養科 2016年09月号

芸術の秋・読書の秋・運動の秋・そして食欲の秋です

なるべく控えたい食品と取り入れていきたい食品

秋祭りや運動会など、多くの行事が開かれる秋。

紅葉や落葉樹が美しく、多くの作物や果物が実りにぎやかな季節でもあり、寒い冬へと向かっていく季節でもあります。

その中で秋の味覚「さんま」は青魚の代表格。

さんまには、n-3系不飽和脂肪酸のEPAやDHAが豊富に含まれていますn-3系不飽和脂肪酸には、血液をサラサラに保ち、コレステロール値や中性脂肪を下げる働きがあることが分かっています また、炎症や血栓(血のかたまり)を防ぐ作用もあるようです。

逆に肉や乳脂肪などに含まれる飽和脂肪酸は、とりすぎるといわゆる悪玉コレステロールを増やす働きがあり、できるだけ控えていきたいものです。

飽和脂肪酸 肉や乳製品などの動物性食品 パーム油
不飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 オレイン酸(オリーブ油・なたね油など)
多価不飽和脂肪酸(n-6系) リノール酸・γーリノレン酸
(サフラワー油・大豆油・コーン油)
多価不飽和脂肪酸(n-3系)
α―リノレン酸・EPA・DHAなど
(さんま・さば・いわしなどの青魚)

さんまはそのおいしさ以外にも、大量に獲れることで値段が手ごろなことから、秋には多くの食卓にのぼるのではないでしょうか。最近では冷凍品も多く出回っていて旬の時期以外にも手に入ります。

焼いたときに油としてEPAやDHAも落ちてしまうため、その油をなるべく逃さない方法で調理するのがお勧めです。お刺身や煮魚、野菜と一緒にホイル焼きなどもいかがでしょうか。

年間を通じて購入しやすい缶詰で、手軽に取り入れるのもよいかもしれません。さんまだけでなく、サバやいわし、ぶりやマグロなどもおすすめ。
もちろん、肉料理の多い方では、魚料理を食べる回数を増やすことも効果的ですよ!

さんまの甘露煮風
さんまを骨ごと柔らかく! お酢で煮てみましょう

さんま(3尾)
生姜ひとかけ(千切り)
☆水  500cc
☆お酢    大さじ 2
◎お酒    大さじ 2
◎みりん   大さじ 1
◎さとう   小さじ 2
◎しょうゆ  大さじ 2弱

① 生姜は千切り
② さんまは頭を落とし、内臓を取り出して水で洗い、3センチの筒切りにする
熱湯にさっとくぐらせてから冷水にとる(臭み取りと煮崩れ防止)
③ 鍋に☆を煮たててさんまとしょうがを入れる。落し蓋をして、さらに普通の蓋をして、弱火で1時間半煮る
④ ◎を加え、落し蓋を乗せて汁気がほぼ無くなるまで30分くらい煮て出来上がり
(焦がさないように弱火で)
(圧力鍋があれば材料を入れて火にかけて15分から20分加圧して放置し、後に蓋を開けて汁気を焦がさないように煮詰める)

さば大根
手軽に手に入るさば缶で! 魚の下処理なし! たぶん失敗もなし!

さば水煮缶   1缶
大根      1/4本
生姜 ひとかけ  千切り
☆しょうゆ    小さじ2
☆みりん     小さじ2
☆水       300cc(1カップ半)

① 大根は乱切りにし、ひたひたの水を加えて柔らかくなるまでよく煮ておく
② ①の鍋に生姜と☆を加えて火にかけ、煮立ったら弱火にして落し蓋をして10分程度煮る
③ さばの缶詰を缶汁ごと加えて、さらに10分程度煮る